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鉄道模型メーカー「ロコモデル」の歴史・特徴・魅力を徹底解説

今回は紙で作る模型「ロコモデル」をご紹介致します。

ロコモデルの歴史

ロコモデルは、1999年に廃業するまで主に「紙製車両」を扱っていた日本の鉄道模型メーカーです。

創業したのは1970年代、東京都台東区においてでしたが、のちに荒川区に移転し百貨店などに商品を置いていた時代もあります。

豊富なモデル展開を行い、二店舗体制で営業をしていました。

1996年からは「エムズコレクション」という新規ブランドを立ち上げ、廃業後は別会社である展望舎で継続されています。

1999年の廃業時には鉄道模型の設計図や関連資料などが放出されましたが、「エムズコレクション」から販売された商品群は展望舎で引き続き取り扱いが続いています。

鉄道模型はHOゲージで、完成品販売とキット販売の2種で展開していました。

紙で鉄道車両の細部を再現

補強に角材などの木を使う紙製の車両だったため、模型というよりはペーパークラフトに近い存在といえます。

とはいえ、その存在感は真鍮製の鉄道模型に勝るとも劣らないクオリティで、社長自らが行なっていたレタリングも評判でした。

日本の車両を取り扱い、マイナーな旧型国電、旧型客車などもラインナップされており、比較的リーズナブルな価格帯であったことも支持される理由に。

実車と寸分違わぬ精巧なミニチュアではなく、ロコモデル独自のデフォルメがなされたことで個性が生み出され、魅力を確固たるものとしました。

廃業後も展望舎によって数百枚もの形式図面、型紙データがデジタル化され、ボディキット図面集、非公開業務用型紙集などとして公開されています。

なお、ロコモデルから派生した別ブランド「エムズコレクション」は現在展望舎よりトレインマーク、ストラクチャーキットなどがリリースされています。

ロコモデルの特徴

ロコモデルは、紙製の日本車両「ペーパー製HOゲージ鉄道模型」を製造する唯一無二のメーカーでした。

屋根板や床板には補強として木製の角材が使われていましたが、それ以外はノン・スチールペーパーという白い紙製です。

当初は完成品の販売が主だったため、カラーリングにはプラスチック用の塗料が用いられていました。

そのクオリティは高く、塗装の手法は企業秘密とされてきましたが、廃業時には下地にグレーのラッカーを使う、旧型車両などは屋根をリアルに表現するためにトイレットペーパーを使う、などの秘訣が公開されて話題となりました。

車両番号も社長自らがレタリングを行なっていたというこだわりぶりで、他社メーカーにはない鉄道愛に満ちたメーカーといえるでしょう。

実車のミニチュア化ではなく、若干デフォルメをくわえて紙製でも見劣りしない堂々たる外見に仕上げているのがロコモデルの素晴らしさです。

製品ラインナップも豊富で、旧型車両など日本車両のマニアックなモデルまでが比較的安価に手に入るメーカーでした。

名物車両のオリジナル鉄道会社

また、オリジナルの車両をオーダー可能だったことも魅力のひとつです。

社長も自ら「吟雪鉄道(ぎんせつてつどう)」というオリジナルの鉄道会社を想像し、イマジネーションの赴くままに車両群を製造していました。

このように、社長の趣味や思想が垣間見えるところも、ロコモデルが愛される所以なのかもしれません。

社長の個性や鉄道愛が目に見えるかたちであらわれているのが、ロコモデル最大の特徴なのかもしれません。

それは廃業後も色褪せることなく、展望舎がレガシーとして後世に伝えています。

ロコモデルの特徴ファンを惹きつける理由

ロコモデルは唯一無二の個性、紙製車両から伝わってくる独特のノスタルジーがファンを魅了し続けているメーカーです。

1999年に廃業してからも、展望舎によってデジタル化された資料が公開されたり、ロコモデルの別ブランドである「エムズコレクション」が継続されていたりと、ファンや周囲から愛されるメーカーであるといえるでしょう。

愛される理由は、社長の鉄道模型に対する並々ならぬこだわりです。

自ら車両番号をレタリングする、架空の鉄道会社を作り出しその車両を考案して製作、展示するなど社長自身がロコモデルの筆頭ファンだったのではないかと思わせるエピソードは多くあります。

紙だからこそ可能な細かなディテール

真鍮製の重厚感のある鉄道模型、実車をそのまま小さくしたようなリアルで精巧な鉄道模型は数多あります。

ロコモデルは紙製で精巧なミニチュアというわけではありませんが、独特の味わいと芸術性すら感じさせる佇まいが魅力になっています。

ロコモデルの社長は、「鉄道模型はちゃんと走ることとシルエット」が要だと発言していたこともあるようですが、その美的感覚とポリシーは豊富なロコモデルの製品ひとつひとつにきちんと反映されています。

こだわりと高品質を担保しながらも、子どもにも手が届きやすい価格帯で数多くのモデルを作り続けたロコモデルは、童心に寄り添う鉄道模型のスピリットを体現しているようです。

クラフトマンシップという言葉がしっくりくる、唯一無二の揺るぎない地位を確立した鉄道模型メーカーです。