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鉄道模型メーカー「マイクロキャストミズノ」の歴史・特徴・魅力を徹底解説

今回は『マイクロキャストミズノ』についてご紹介を致します。

マイクロキャストミズノの歴史

マイクロキャストミズノ(マイクロキャスト水野)は、かつて東京都杉並区に拠点を置いていた鉄道模型メーカーです。

主に蒸気機関車、電気機関車、ディーゼル機関車を製造し、輸出用に外国の鉄道車両も製造していました。

以前は中野ブロードウェイに「ミックスコーナーみづの」という店舗を構えていましたが、現在はメーカー自体を廃業しています。

マイクロキャストミズノのメインは16番ゲージ

マイクロキャストミズノの製品の主な規格は16番ゲージ。イギリスなどではOOゲージ(ダブルオーゲージ)と呼ばれています。

OOゲージは英国、アイルランドでもっともポピュラーな規格なので、海外輸出向けの模型を多く手がけていたミズノはこの規格にならっていたのでしょう。

16番ゲージの縮尺は国によって変わる

ちなみに、16番規格は国によって縮尺が異なっています。

イギリスにおける16番規格は1/76ですが、日本では1/80スケールを16番規格としています。

ですが、米国では1/87で作られますし、日本のHOゲージにおいても16番は1/87スケールとなります。

プラスチックを使ってコストダウン

16番ゲージの鉄道模型は、真鍮製のブレスモデルで少量生産されるのが通例でしたが、マイクロキャストミズノは当時として珍しいプラスチック製の車体でディーゼル機関車を製造するなど価格を抑えることに成功したメーカーとしても知られています。

真鍮製のパーツを減らして安価で軽量なプラスチックパーツを増やし、コストを抑えたのです。

また、水野製作所名義では精密鋳造の技術であるロストワックスパーツを多用した車両を作り、業界で話題となりました。

まずロウで原型を作り、鋳物や石膏でまわりを固めてから改めて鋳物を作るロストワックスの技法は精巧な模型を製造できる一方で、とても手間のかかる技法です。

この工法で作られたパーツを多用した水野製作所の鉄道模型は、日本の技術の確かさを実感できる一級品です。

マイクロキャストミズノ特徴

マイクロキャストミズノの特徴は、大きく分けて2つあります。

ひとつは、輸出を強く意識した16番ゲージの鉄道模型を製作したこと。

そしてもうひとつは、ロストワックスパーツを多用した手間を惜しまない上質で高価な模型と、当時としては珍しいプラスチック製のコストを抑えた模型を作っていたことです。

16番ゲージは英国、米国、日本でそれぞれ縮尺の異なる鉄道模型サイズではありますが、英国ではもっともオーソドックスなスケールとして流通しています。

日本の高い技術を使って作られたディーゼル機関車や蒸気機関車は、イギリスの子どもたちにも情熱をもって受け入れられたことでしょう。

世界の鉄道を日本の技術力で世界に展開

輸出に力を入れた鉄道模型製造を行なっていた歴史をもつ鉄道模型メーカーは少なくありませんが、マイクロキャストミズノをはじめとするこれらの企業は、玩具作りで外貨を獲得し日本の経済成長を支えた立役者といえる存在です。

また、輸出向けの鉄道模型とは別に、ロストワックスで作るパーツを多用した重厚な鉄道模型とプラスチック製パーツを多くして廉価で販売できる鉄道模型を作るなど、ターゲット層別に製品展開を分けていた点も注目に値します。

特に、プラスチック製の鉄道模型は、当時真鍮製が一般的だった鉄道模型の世界に新風を巻き起こすに存在となりました。

鉄道模型といえば少量生産、受注生産か、輸出する製品だったのが当たり前の業界にあって、マイクロキャストミズノは安価でどんな子どもも手に取れる模型を思い描いていたのかもしれません。

マイクロキャストミズノのファンを惹きつける理由

現在からみたマイクロキャストミズノの魅力は、希少性にあるでしょう。

すでに廃業しているメーカーのため、新製品が発売されることはありません。

そのため、鉄道模型としての価値は年々上がる一方で、中古市場に出回る数も少なくなっていくことが予想されます。

ですが、確かな技術に裏打ちされた鉄道模型は時を経ても劣化してしまうことはなく、今なお重厚な存在感で現役を貫いています。

品質の高さから今でも支持され続けています。

こうした品質の確かさ、新発売の製品や新たなマイクロキャストミズノの技術革新はみられないというロマンチシズムが、鉄道模型ファンにとってはたまらない魅力になっているのではないでしょうか。

また、蒸気機関車、電気機関車、ディーゼル機関車をはじめとして輸出用の外国車両を多く製造していたという歴史から、ヨーロッパの車両好きなファン、海外の街並みをジオラマで再現するのが好きという愛好家にとっては特に注目したいメーカーといえます。

英国の標準的な規格である16番ゲージ(OOゲージ)が多いので、英国製車両を好んでコレクションしているというファンも、おそらく特別な感慨にひたれるはずです。

プラスチック製の安価なモデルもありますが、全体的に重厚さを意識した高級志向な車両が多いため、ハイエンドなモデルを追求していきたいというコレクターにとって、マイクロキャストミズノは特別なメーカーであるに違いありません。

輸出製品で日本経済を支えた、名工による鉄道模型メーカーです。