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鉄道模型メーカー「ピノチオ」の歴史・特徴・魅力を徹底解説

今回は「ピノチオ」について解説を致します!

ピノチオの歴史

ピノチオ模型店は、2013年に廃業した鉄道模型店です。

東京都の大田区東六郷2丁目12に店舗を構えていました。

HOゲージを中心とした金属製キット製品を主に販売し、小さな商店から事業を拡大していった模型店です。

さまざまな鉄道模型メーカーの製品を取り扱う一方で独自製品の販売も精力的に行い、パーツなどの相談にものってくれる店主が名物的存在となっていました。

店主も大の鉄道ファン

ピノチオ の初代店主は、「模型と工作」という少年雑誌に鉄道模型の記事を寄稿するなど文才のある人物で、「旧型国電を買い求めるならピノチオ模型店」と称される有名店でした。

国電のほか、私鉄電車の模型も多くを製品化しており、天賞堂などと肩を並べる存在といえます。

二代目店主も輸入ブラスの販売を手がけたり、細密に作り込んだ作品を発表したりと、初代とは異なるアプローチで鉄道模型店を存続させようとした人物とされています。

廃業に至った経緯には、製品に関連していた韓国のメーカーが倒産したことやリーマン・ショックがあるといわれています。

リーマン・ショックは米国で起こった住宅ローン問題とそれに伴うリーマン・ブラザーズ・ホールディングスの経営破綻が発端とされていますが、これは世界的な金融危機を引き起こしたために日本でも少なからず影響がありました。

ちなみにリーマン・ショックは和製英語です。本国である米国では、単に金融危機(the financial crisis)というだけでこのリーマン・ショックをさすといわれるほどインパクトの強い出来事でした。

世界的に影響を引き起こした自称だったので、鉄道模型の老舗としてファンに愛されてきたピノチオ廃業の遠因と囁かれるのも納得ではあります。

ピノチオの特徴

ピノチオ模型店の特徴は、店主の模型に対する造詣の深さにあります。

それは商品ラインナップにも表れており、乗務員ドアや客室ドア、遮断機、ナンバープレートなどありとあらゆる細かなパーツをリアルな再現度で製品化して販売していたことが有名です。

国鉄の車両模型のみが一般的だった時代に、積極的に私鉄車両を模型化したり、SLを非常に精巧に再現したりと、ある種の職人魂を感じさせる製品群も特筆に値します。

多くのメーカーの鉄道模型を取り扱いながら、パーツや自社製品を積極的に生み出していくという姿勢は多くのファンを虜にしたことでしょう。

とにかくリアルを追求

実際に、ピノチオ模型店はその精巧さゆえに玄人向けの模型店とみなされることもあり、価格も高い傾向にありました。

ですが、細かい部分まで作り込まれた造形と、再現性の高いパーツを取り扱っていることで特に旧型国電いわゆる「旧国」のファンにとってはなくてはならない模型店。

多彩なパーツで国電や私鉄車両のリアルな造形を追い求めるという特徴は、ほかのメーカーとは一線を画す点です。

また、少年雑誌に工作の記事を寄せていたという店主自ら、パーツや組み立ての相談にのっていたという証言が多くあり、初代店主、二代目店主ともに鉄道模型店店主でありながら、いち模型ファンであるという魅力が多くの愛好家に周知されている模型店でもありました。

ピノチオが閉店する際は、期間を定めない在庫一掃の割引セールが開催され、多くの鉄道ファンが精巧な製品やパーツを買い求めながら閉店を惜しみました。

ピノチオのファンを惹きつける理由

ピノチオ模型店は、初代店主を慕うファンが多く「子どもの頃は、お店に来ている大人に模型のイロハを教わった」、「パーツについても詳しく、行くだけで勉強になった」と語る愛好家も。

初代店主の人柄と鉄道模型への愛が模型店の特徴であり魅力となっており、二代目に代替わりしてからは足が遠のいてしまったという人も少なくありません。

ですが、二代目店主も模型の作り込みが細密である、また輸入ブラスの販売を取り入れるなど、初代とは異なるやり方で鉄道模型業界を盛り立てており、細密作品の第一人者と称するファンもいます。

もしもピノチオ模型店が残っていたら。。。

時代とともに鉄道模型のあり方もテクノロジーの力を得て変わっていきましたが、一代目から二代目に代替わりしたピノチオも同様に、時代の中でさまざまに変わってきたのでしょう。

ピノチオに対して寄せられる回顧の声は、大きくなりすぎて代表の顔が見えにくい企業にはない、等身大のぬくもりやこだわりが見えるからこそ、出てくるものなのでしょう。

鉄道模型ファンにとって、ピノチオ模型店はノスタルジーの代名詞といえるもので、鉄道模型に接した当初のワクワクした気持ちを蘇らせてくれる存在なのかもしれません。

その証拠に、今でも中古市場ではピノチオ模型店の鉄道模型やパーツが出品されますが、いずれも価格は高騰していて熱心なファンにも高いと言わしめるほどのプレミアな存在になっています。

リーマン・ショックや韓国メーカーの倒産など、原因は明らかではないものの止むに止まれぬ事情が重なって惜しまれつつ廃業したピノチオですが、鉄道模型ファンの心には、いつまでも愛される模型店として残っていることでしょう。